2008年6月15日
緊急!poco pocoセミナー「六ヶ所村ラプソディー」&鎌仲監督トーク
pocopocoセミナーは、大地を守る会の「フードマイレージ・キャンペーン」
で使っている、CO2の単位pocoをひとつのキーワードとして、
地球温暖化の事実を知り、生活を変えていくためのヒントを学ぶセミナーです。
6/1(日)に開かれた緊急!pocopocoセミナーのゲストは、
「六ヶ所村ラプソディー」の監督:鎌仲ひとみさん(映像作家)
『知ろう!六ヶ所村(上映会&トーク)』 上映会に続いて、
スウェーデンの視察から帰ってこられたばかりの鎌仲さんにお話をしていただきました。
ドキュメンタリー番組の取材で、湾岸戦争後のイラクに行って初めて知った。
内部被ばくで子供たちを死なせている劣化ウラン弾のことを。
そのことをNHKの番組として製作し、およそ600万人の視聴者に向けて送ったが、
反応は無く、シーンとしたままだった。
子供たちを死なすなんて許せない。原因となっているものを突き止めなければならないと思って、
調べていくうちに、わかったことは、
劣化ウラン弾は、私が出したゴミだった。
私が出したゴミが兵器になっていた。
(イラクに打ち込まれた劣化ウラン弾、その原料であるウラン238は、濃縮ウランをつくる過程で出てくる。日本はアメリカからこの濃縮ウランを買って原発の燃料にしている。アメリカで溜まりつづけ、結局は兵器に転用された劣化ウランは、日本の原子力産業から出てきた放射性廃棄物であるともいえる。 これがイラクの子どもたちを白血病やガンにしている可能性は高い。 そして、長い非人道的な経済制裁は、私たちの無関心こそが支えていたのだ。) ※「ドキュメンタリーの力」(鎌仲ひとみ・金 聖雄・海南友子)寺子屋新書より
被ばくは続いている。
子供たちは死んでいく。
豊かな生活がどこにつながっているのか、見た方がいいと感じた。
日本で進められている核燃サイクル計画、その要は、六ヶ所村再処理工場。
世界中の再処理計画は、核兵器に使うプルトニウムを作りだすために始まった。
現在世界に5万発あり、一発解体処理するのに数千万円がかかる。
世界はプルトニウムが余り、その始末に苦慮している。
世界最初の再処理工場はアメリカのハンフォード。
広島市の2倍ぐらいの広さが、放射能漏れで汚染された。
世界中の再処理工場周辺で汚染が起きていることが確認されている。
六ヶ所だけが汚染されませんと言われても、それは信じられない。
日本は国の政策としてこの計画を推進している。
それなぜか。
私が普通に生活する中で受け止めてきた原発の情報は、キラキラした光の部分の話ばかり。
破綻や矛盾など、情報の透明性は確立されていなかった。
日本原燃は情報を開かず、拒否していた。
そこが問題。
ウラン濃縮すれば核兵器が作れる。ウラン濃縮はアメリカの専売特許で、日本ではできていない。
アメリカには111基の原発があり、日本はアメリカから濃縮ウランを買って原発の燃料にしている。
そのとき捨てられたウラン238が、劣化ウラン弾になる。
オーストラリアもアメリカも、ネイティブの人たちの聖地にウランが眠っている。
一旦放射能汚染された水は元には戻らない。
それは六ヶ所も同じこと。
「・・・でもしょうがないじゃないか・・・」
「・・・変えることは出来ない・・・」
「・・・なくせないんじゃないだろうか・・・」
そんな、心の中の、声なき声が届いてくる。
今回スウェーデンに行ったのは、そんな暗黙の意識に対して、脱原発を決めた社会を見てみればわかるのではないかと思ったから。スウェーデンは脱原発を国民投票で決め、2020年に石油依存から離れるビジョンを持っている。
スウェーデンの人に、日本では電気をヒーティングに使っていると言うと、「何て野蛮な」と言われた。 (電気をヒーティングに使うのは、非常に効率が悪いため)
スウェーデンでは、地熱と窒素熱を利用した「ヒートポンプ」(エコキュート)、 窓から入ってくる太陽エネルギーで暖房できる「ソーラーパッシブハウス」などが普及している。
地球温暖化対策にスウェーデンは本気でやっているが、日本は本気でやっていない。
ストックホルム市内を走る市バスの燃料はバイオガス、その元は人間の出す排泄物である。
ストックホルムのタクシーはエタノールで走っている。エタノールは無税である。
物価は高い。チャーハンが2000円、マクドナルドのハンバーガーが1200円した。
環境にフレンドリーな車を作りましょう、乗りましょうという意識のもと、 石油を使わず、風力エネルギーを利用した電気自動車「風車でできた電気自動車」に乗っている人は、 もし原発を選んだら、こんどはウランを奪い合う戦争が生まれると・・
・・今は、石油を奪い合うために戦争が使われている。
(脱石油は戦争に加担しないことにつながる)
仕切りで大・小を分けたトイレ「エコトイレ」
(小)は市が回収して有機肥料に、(大)はバイオガスに使う。
日本では海のプランクトンが減っている。それは、トイレの循環がなくなっているから。
「ナチュラル・ステップ」
これは、持続可能かそうじゃないかがわかるバロメーター。
ナチュラル・ステップには四つの基本原則(4つのシステム条件)があり、そのうちのひとつが、
「地中に埋もれているものを掘り出して燃料にしてはいけない」
何万年もかかったものを何百年で使えば、温暖化になるのはあたりまえ。
地球は閉じられた宇宙船地球号だから原発もダメ。
解決策として、
食料じゃないものからエタノールを作る。
森林から出る原料でエタノールを作る。
どうやったら社会が作れるか。
人と人のつながりがなによりも大事。
100%グリーンエネルギーを使う。
スウェーデンでは電力の自由化によって電力を選べる。
日本では原子力政策が、自然エネルギーに行く事も、電力自由化することも、どっちにもいけない状況を作りだしている。
日本と何が違うのか、
川上で手当てするか、川下でするかの違い、
いろいろな問題、汚染の問題、社会の問題、人権の問題、
日本は川下でするから複雑で、いろんな問題、たくさんの問題になってしまう。
スウェーデンでは川上を絞る。
ひとつひとつ政策を落とし込んで、解決を図っていく。
地方分権で税金を地方が決められる。政治的な決定がどうしても必要になる。
エネルギーを大事にしなければならないという決定のもと、省エネをまず進める。
エネルギーを大事にしていくことで、10年かけてスウェーデンはこうなった。
日本でもできるはず。あとはやる気の問題。
ナチュラル・ステップ
「人間的なものが、人間のニーズが、あらゆる現場で活かされなければならない。」
子供のときに屋外で、虫とかと触れ合うことで、地球に暮す仲間であることを教えられる。
スウェーデンでは、植物・生き物の多様性をいいものだと思っている。
森を大切にすることが普通のことだと思っている。
電力自由化には、エネルギー政策の転換をすすめる議員を応援すること。
時間が無い。するべきか、しないべきか迷っている時間は無い。
スウェーデンは、やるにきまっているという結論を出した。
日本は、どうなのだろう。
緊急にやらなければならないが、意識の違いがある。
政治家を探して意識の転換をうながす。経産省に働きかける。
転換を進める議員に応援のメッセージを送る。
電力を自由化すると、いかに原発が経費を食っているかがわかる。
原発に競争力は無い。
年に5500億円の税金が原発に使われている。
これは原発1基を作るのに等しい額。
自由化すると原発は成り立たなくなる。
原発もまた石油による火力発電がなくては回らない、つまり依存している。
政府からの補助金にも依存している。
自由化によって自然エネルギーに投資が回るようになる。
今は遠方で電気を作って都会で使っている。
泊原発の発電は、東京にくるまでに送電ロスによって6割も減っている。
安全なやり方で熱を起す。暖房には「ヒートポンプ」を使うなど。
建築のやり方も、よけいなものをプラスするのではなくマイナスすること考える。
よりローテクなテクノロジーで、快適な生活を送れるのではないか。
意識を高めてもらえるのは、大体20%である。その20%の人が先ず実践する。
80%の人を変えようとするより、20%の人と情報を共有して動き出せば、80%はついて来る。
(デンマークで開かれた、持続可能性を考える国際会議で話された実例)
自分の中からこれをやりたいと思ったことをやる。一番近い人から広げる。
やる気があっても、どうやったら分からない人でも、こうやったらいいと共有する。
100%を変えようとしなくても、20%がつながっていれば変わりだす。
「彼ら」の計画を変えるには
再処理をすることは何の得にもならない。 それどころか、将来に禍根を残す。 再処理を稼動させるのをちょっと待て、 原発を増やすのをちょっと待て、と声をだすこと。
5500億円の税金が原子力に使われているのがわかったら、 原発を1基でも減らしていく方向にシフトしていくために、 こういう方法があるのでは、と私たちが声を出さなければ変わらない。
六ヶ所に活断層があることがわかったのに、計画をやめようとしないのは、沽券にかかわるためではないか。
彼らに撤退の道を作ってあげたほうがいい。
逃げられないメンタリティーにある彼らに、言い訳をあげなければ。
彼らが責任を取らなくていい、逃げ道を作らないと、膠着状態に陥っている。
責任については、はっきりさせないけど、結果を取る。
誰かそこにコーディネーターを立てたほうがいいように思う。
彼らは今、何のためにやるのか、目的を喪失している状態。
彼らをあまり追い詰めないで、ハードランディング(事故が起きて止めるようなことになるの)ではなく、
ソフトランディングさせましょう。
かっぱっぱさん、コメントありがとうございます。
確かにスウェーデンのやり方が、そのまま日本で可能ということではありませんね。
それぞれの土地や条件にあったやり方を探っていかなければならないと思います。
そのためには、多くの国民が持続可能な社会への方向を選択し、それにともなう増税にも同意できるような意識になっていなければならないのでしょう。
でも、その前に、原発をやめようと思うのかどうか、が鍵だと思います。チェルノブイリ事故後の人類の選択は、本来であれば脱原発の方向が当然だったと思います。それからすでに23年が経過していますが、その後あのような事故が起きていないのは、たまたまこれまで運が良かったとしか私には思えません。
大きな事故が起きた後になってから、やめておけばよかったと思うより、その前に、大きな事故を起す元になるものを消していくことを、選択するかどうかだと思います。
原発事故のリスクは日本に限った事ではありませんが、これまでに大きな地震が何度も地上を襲った土地に暮らしている分だけ、そのリスクは高いと思います。
確かに脱原発の意識があるかどうかは重要ですね。
すでにチェルノブイリ型の炉心ではないものの、(現在のは炉心融解しても放射能漏れがないらしいです。)一度の事故で負傷者数人なんて単位じゃ済みませんからね。
しかし、産業の観点から見ると切り捨てるには惜しいです。
日本の炉関連の三社は、世界トップクラスの技術力を有し、三社とも他国の企業と業務提携をしていると思いました。間違っていたらすみません。
また、世界各国が炉を建設予定ということをご存知だと思いますが、おそらく半数以上は日本の企業が関わってくるでしょう。
この不況下でこれほど安定した産業はないと思います。
かっぱっぱさん、いろいろと原発に関連した情報を教えていただいてありがとうございます。
私はこれらについて特に詳しい知識を持っているわけではなく、鎌仲さんや詳しい方たちに聞いたお話を、この場を借りて紹介させていただいています。
おっしゃるとおり、まさに今、世界も日本も、脱原発とは真逆の方向に進んでいます。
今、人類が解決しなければならない緊急の課題は、次の3つに集約できるそうです。
・戦争
・環境破壊
・経済的格差
です。
これら全てが原発にもつながっているように思われます。
これら緊急な課題を解決するためには、実現可能なところから手をつけていくしかありません。
そのためには、原発を止めよう。
でもそのためには、、、、、、、。
また冒頭に戻ってしまうようです。
が、それでもこうした事を、専門の人たちだけじゃなく、普通の人たちも一緒に考えて、考えた事を具体的な行動にうつしていく事が大事なように思います。
日本もスウェーデンのように真剣に温暖化対策にとりくんでほしいですね・・・



初めてコメントさせていただきますかっぱっぱです。
そもそもスウェーデンと比較するのが間違いの気がします。
国民数、税率、他国からの資源の輸送の容易さ等を考慮すると、
日本で同じことをしようとすればどうなるか容易に想像できると思いますが。
1億人が暮らす国で、全ての家庭とは言いませんが、大多数の家庭の屋根に太陽光パネルをとりつければ、価格がどうなるか、家庭の財布がどうなるか、
大量生産、大量消費に当てはまらないことも、それだけの知識を有しているのならお分かりでしょう。
脱原発を訴えるために、まずは増税に反対する国民を説得し、
国からの補助で適切な対策がとれる国にしてからだと私は思います。